LOUIS ERARD

トリプティックシリーズに【アーティスティッククラフトライン】をリリース

スイス、ル・ヌアールモンに本社を置く、『ルイ・エラール』は、エクセレンスラインの“トリプティックシリーズ”は、高級時計のテイストを手の届きやすい価格帯で生産するというコンセプトを打ち出しており、今回は“トリプティックシリーズ”の中でも工芸性にフィーチャーしたコレクションライン【アーティスティッククラフトライン】をリリースしました。

前回では、独立時計師ヴィアネイ・ハルター氏 デザイン監修の限定モデルを40万円台で発表するなど、マニアの垂涎心を擽るモデルを発表し、世界的にも話題となり即完売しました。

独立時計師Vianney Halter氏についての説明はここでは控えるとして、2019年6月にClassic Anniversary発表を記念して来日の際、小柳時計店企画でリッツカールトン大阪にて開催致しました際の《Vianney Halter来日イベント》の風景です。

Vianney Halter 氏が2018年に独立時計師20周年を記念して発表した『Classic Anniversary』
スイスとフランスの国境近くの片田舎、サント・クロアにあるヴィアネイ・ハルターの工房
右:36mmケースサイズと現在では小振りな趣の【Vianney Halter Classic】
左:トリプティック レギュレーター ルイ・エラール × ヴィアネイ・ハルターコラボモデル
“針”や“リュース”、“インデックスの字体”や“バックル”など細部に渡って独立時計師ヴィアネイ・ハルターとしてのアイデンティティが受け継がれたモデル。世界178本限定。

今回は新たに高級機にのみ使われる技術的工芸作品を、より現実的価格帯で提供するプロジェクトで、その第一弾が、ヨーロッパでも代表的なエナメル文字盤メーカーの【ドンツェ・カドラン】からの供給による、エクセレンス エナメル グラン フー(Excellence Enamel Grand Feu)が発表されました。

ドンツェ・カドランが供給する様々な高級ブランドは、公表されているブランド、また公表されていないブランドなどを合わせると複数ブランドありますが、実際には高級ブランドに供給されているグラン・フー・エナメル文字盤はとても滑らかで、“ディポット”なども殆ど目立たなく、とても美しい文字盤肌に仕上がっており、やはり高級ブランドへの納入価格が仕上がりに現れている事が頷けます。

というところを見てきているだけに、今回のルイ・エラールのエクセレンスシリーズのアーティスティッククラフトラインが50万円台ということで、正直あまり期待はしていませんでした。
とはいえ『ドンツェだから…』という少しの期待に対して、今回のグランフーエナメル文字盤は、期待以上に大きく応えてくれた仕上がりでした。
とは言いましても、職人が一枚一枚焼いているのと、歩留まりの問題がございますので、99本全てが当店に納品された文字盤の仕上がりと同じとは、言い切れないと思います。
グラン・フー・エナメルに詳しい方ならご存知かと思いますが『ディポットや文字盤上のエナメル層自体がフラットじゃない…というが、だからそれが“グラン・フー・エナメル”の証なんだ。』と仰る方もおられるほどでなので、グラン・フー・エナメルの奥深さは、ご理解頂けると思います。

一つ言えることは、今回の文字盤カラーが敢えて乳白色の色で製作された事も歩留まりの良さに影響しているようで、それをしっとりとした温かみのある雰囲気に仕上げられており、またコーポレートカラーであるブルーのインデックス、「もみの木」をかたどったブルースチール製の針が優雅な時の流れを刻んでくれます。

次回作としては、スイスのエングレーヴィング職人がエングレーヴしたモデルも発表されるようで、スイスの伝統的な技法を伝える“アーティスティッククラフトライン”は、今後もコレクターズアイテムとして、注目を集めることでしょう。

※今回お求め頂きました方に、標準でセットされています『カーフブラウンヌバック』とは別に、『カーフブルーヌバック』を1本お付けいたします。(無くなり次第終了)

【商品詳細】  
品名:Excellence Enamel Grand Feu (エクセレンス エナメル グラン フー)
品番:LE34237AA54BVA38
価格:¥594,000 (税込価格)
ケース:ステンレススチール(シースルーバック)
ケースサイズ:42㎜
ストラップ:カーフブラウンヌバック
ムーブメント:SW261-1 (自動巻きスモールセコンド)
世界限定99本

ULYSS NARDIN Classico Manufacture

ユリス・ナルダンとドンツェ・カドラン
2016年から発売されたクラシコエナメルのスモールセコンドタイプには、自社で製造開発されたシリシウムのヒゲゼンマイやガンギ車を採用したユリス・ナルダン製キャリバーUN-320を搭載しており、クラシカルでありながら耐磁性にも優れた仕様になっています

またこのモデルの特筆すべきもう一つの大きな特徴は、1972年に創業し、以来多くの高級メゾンからも信頼を寄せられており、近年幾つものメーカーが新作で採用するエナメル文字盤の美しさは『ドンツェ・カドラン』社製が郡を抜いていると言われ、その技術はスイス最高峰と称賛されており、特にホワイトエナメルの平滑さは奇跡とまで言われています。
そのエナメル工房ドンツェ・カドランは、17世紀に確立された高温焼成のグラン・フー、クロワゾネ、シャンルベ、フランケのエナメル技法に継承し、多様な要望に応えています。その由緒あるドンツェ・カドラン社をユリス・ナルダンは、2012年より傘下に置き、多様なエナメル文字盤を展開しています。

ドンツェ・カドラン最高峰のエナメル技術
ドンツェ・カドラン社は、最高峰の技術を誇るエナメル工房としても知られています。
1972年にマイスターエナメラーと謳われたフランシス・ドンツェ氏によって創業されました。創業者のフランシスは、1987年に退職するまで時計文字盤の職人としての道を追求し続けました。

エナメル技法を愛し、独自性を追求するユリス・ナルダンは、25年以上に渡り、質の高いエナメルをフューチャーした製品を発表して来ました。
そのエナメルの専門技術を持つ職人は、ほんの一握りしか存在せず、『失われた装飾技法』と言われています。
その希少なエナメル装飾は、今日、世界で最もプレステージの高い時計ブランドのみ見ることが出来ます。

一つ一つの製作工程には卓越したスキルと精確さが求められ、複雑さ、絶妙なディテール、鮮やかな表現、それらが相まって魅力的な効果をもたらすエナメル文字盤の腕時計は、何世紀にもわたり、コレクターにとって垂涎のアイテムとなっています。

ユリス・ナルダンは、ドンツェ・カドラン社とともに『グラン・フー』、『クロワゾネ』、『シャンルベ』、『フランケ』というエナメル技法を文字盤製作に取り入れています。
ドンツェ・カドランの製作工程は、17世紀から変わらずに伝統を守り続けています。

ユリス・ナルダン クラシコ エナメル
(左)2018年発表モデル
Ref.3203-136-2/E0-42
ホワイト グラン・フーエナメルダイアル
自動巻き(自社キャリバーUN-320)
ケース径:40mm/ケース厚:10.2mm
SSケース/30m防水
¥1,101,600(税込)

ユリス・ナルダン クラシコ エナメル
(右)2017年発表モデル
Ref.3203-136-2/E3
ブルー フランケ・エナメルダイアル

自動巻き(自社キャリバーUN-320)
ケース径:40mm/ケース厚:10.2mm
SSケース/30m防水
¥1,101,600(税込)