マスターズトーク
“私が機械時計に魅せられた訳”
機械時計は今までから好きでしたので、仕事柄とはいいながら毎日店にいるときも出かけるときもカルチェ・パシャや60年代のロレックスなどを腕にはめていました。
ゼニスの特約店になったのをきっかけにゼニスのフラッグシップモデルであるCHRONO MASTER.を購入して日常に使用しています。これは自分が好きであるという事は勿論ですが、お客様に商品をお買い求め頂くわけですから、その商品に思い入れを持っていることが大切だと考えています。
特にクロノグラフをお求めになるお客様はとりわけ機械式時計に対する造詣が深いようで、販売させていただく私も商品をより熟知する必要があるのです。
と言っても、本当は私自身が機械式の腕時計であるクロノグラフに惹かれていることが事実かも知れません。
当店のタイトルバナーにある「腕時計はあなたの小宇宙です。子から孫へ永遠の時を受け継ぐ」という言葉は、数ある機械の中で腕時計が唯一人間に依存した完結商品だと思っているからに他なりません。
腕時計は人の腕にある間は多少の遅れ進みはあっても動き続けますが、ひとたび腕から外すと40数時間で停止してしまいます。
しかし腕時計は他の商品と違って、なにかの供給がなければただの箱とか鉄の塊になるわけではなく、唯一持っている方の腕の力さえあれば動いてくれるのです。
カメラにはフィルム、オーディオには電源やテープやCD-ROMと言ったメディアが、車にはタイヤやガソリンが必要で、もしそれらの供給が無くなればオブジェと化すのです。実際はカメラや車は大好きです、念のため。
最近、SEIKOがGSという名機を復活させてくれましたし、高価ではあっても愛着のあるものを末永く維持し持ち続けるということでは機械時計がもっとも魅力のある商品だと思います。
時流に流されることなく自分のポリシーを持ち続けたいと願う方には機械式の腕時計はもっとも理想的な商品に他ならないと感じるこの頃です。
もし、(父親から譲られた機械式の腕時計を自分の腕に付けて復活させたい)と願われる時は一度当店にご相談下さい。オーバーホールの見積から修理のご依頼までご相談に応じさせていただきます。