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マスターズトーク

“ジラール・ペルゴ ミーティング開催”

polaroid.jpg2000年10月5日(木)大阪の某ホテルに於きまして、ジラール・ペルゴ社オーナー兼イタリア トラデマ社 社長、ジュネーブショーの組織 AIHH代表のルイジ・マカルーソ氏により直接GP社の近況、戦略、新ムーブメント、今後の注目点、そしてイタリア、スイスの時計業界の話題等を伺い、編集のインタビューの方を前にして質議応答が予定されておりますので、小柳時計店のホームページを御覧頂きました方々からのメッセージを直接マカルーソ氏にお届け出来ればと思っております。
  是非この機会に、普段困っていること、マカルーソ氏に聞きたいこと、提案したいこと等をメール若しくはTeaRoom(談話室)にどしどし投稿して下さい。
  インタビュアーは時計ビギンの編集部

の方を交えてですので、この内容の一部は時計ビギンに掲載されるかも知れませんので、みなさんのお返事お待ちしております。

(店主 談)

『ジラ-ル・ペルゴ ミーティング結果報告!!』
日時: 東京 2000年10月3日(火)
12:30分       会場オープン
13:00~16:00    ミーティング
    大阪 2000年10月5日(木
12:30分       会場オープン
12:45~16:00    ミーティング
場所: 東京 東京全日空ホテル
    大阪 ホテル日航大阪

主旨:GP社代表のマカルーソ社長と我々正規販売店との交流と、ジュネーブサロン及びイタリヤの最新情報の提供と業界内の話題などからそれぞれの販売員の知識の向上へ。 と言う事で始められ最初に、トラデマジャパン(株)社長の萩原さんの挨拶の後、マカルーソさんの挨拶でした。
インタビュアーとしまして、時計ビギン編集部の山田龍雄氏と上田博之氏でした。 そしてまず両氏からの質問があり、

Q『ジラ-ル・ペルゴのグループ、GPM社も含めましてムーブメント生産会社としての現在の業界内に対する立場を教えて下さい。』に対してマカルーソ氏は

A『グループ内の説明をさせて頂きますと、まず時計製造会社としましてジラ-ル・ペルゴSAとダニエル・ジャンリシャ-ルSAがございます。その子会社は、トラデマイタリア社、トラデマアメリカ社、そしてトラデマジャパン社です。そしてムーブメント工場のGPマニュファクチュ-ルSAすなわちGPM社、そしてケースやストラップや時計部品の製造をおこなうEMG SAそして最後に時計製品の企画と開発、市場分析などをおこなうフェニックスマーケティング SAと以上おおまかに分けて8つの会社5つのグループにわかれておりこのグループをソ-ウインドウグループといいます。ソ-ウインドウグループの株は100%我々のファミリーが所有しています。ムーブメントに付きましては現在15種類と3種類のコンプリケーションの計18種類のムーブメントを製造しておりこの内機械式ムーブメントは8割で残り2割がクォーツでそのクォーツも高級時計用クォーツで、ブルガリなどに供給もしております。クォーツはジラ-ル・ペルゴが世界で始めて開発した会社ですし、機械式に関しましても105種類以上の特許とノウハウがございますので永遠の可能性がございます。高級時計は個性(パーソナリティー)が大切だと思っております。カルティエにも我々のムーブメントを供給しておりますが、それも高級ラインだけです。』

Q『ヴィンテージクロノグラフ1999というモデルが昨年発表されましたが、このモデルに搭載のGP3080のムーブメントが持つこれからの戦略性をお聞かせ頂けますでしょうか?』

A『GP3080は我が社が開発し製作したムーブの中でもかなり良いムーブに仕上がっております。GP3080のムーブメントはやはりこれからのマーケティングに必要なムーブメントだから開発し製品化しました。品質上かなり良いものが出来、そして世界的に類のない小型ムーブメントを作製する事が出来ました。とにかくクオリティーを重視して作っておりますので出来るだけノウハウを持った技術者の手による手作業でしております関係上量 産は出来ません。』

Q『これからのクロノグラフに付いて新しいムーブメント等の開発などはされるのでしょうか?また、されるのであれば幾ら位 の予算の投資額と期間をどれくらい、見込まれておられるのですか?』

A『クロノグラフは以前から生産もしておりしたが、4,5年~5年で約400万スイスフランの投資額でしたが、これからも新ムーブの開発投資額も150万スイスフランで約2年を見込んでおります。来年ですが、1999クロノヴィンテージの新モデルと、それらの発展したモデルも考えております。』

という解答にビギンの編集部の方始め我々全員の思いも一致したかのようにビギンの山田さんが

Q『どのようなモデルか出来れば教えて頂きたいのですが?』の質問には

A『ラウンドタイプではありません。それ以上は・・・。来年をたのしみにして下さい。』
 と聞けませんでした。

Q『ダニエル・ロートの文字盤がシースルーのモデルがございますが、このムーブはGP3080だとピラーホイ-ルが見えます所から解るのですがその他にはございますか?』に対しては

A『その他にはバセロン・コンスタンチンなどですがとにかく量 産出来ませんので、その他のメーカーからの要望もございますが我々はムーブメント製造のみのメーカーではございませんので、我々のコンセプトと一致すれば供給は考えられますが、ただ生産数のキャパシティを上げる事は考えておりません。』  との解答でした。

そして、フェラーリとのコラボレートの経緯やフェラーリの会長とマカルーソ氏が学生時代からの親友であったことや御自分の生い立ちから自身のバックボーンなどを話され前半の質議応答が終了し、しばしの休憩ののち後半の質疑応答になりました。

そして、ビギン編集部の方の質問で
Q『ランゲ&ゾーネとジャガー・ルクルトとIWCのLMHグループがバンドームグループに入った事に付いてはどのように思われますか?』

A『実質上はその上のリッチモンドグループですが、LMHを買いに行った事については非常に良い判断だと思います。LVMHなどはこれからたくさんの課題がたくさんあると思いますので、これからが注目です。スウォッチグループは時計業界のグループに対して王手を掛けていると思いますね。
それは、パーツ会社やゼンマイの製造会社であるニバロックス社が倒産した後スウォッチグループが抑えましたので、やはり王手を掛けて来ているでしょう。
そして、その他のメーカーとしてはまず、ロレックス社は現在、財団組織になっておりますので、これからも何処にも買収されることはないでしょう。
あと、パッテック・フィリップは家族経営の状態ですので買収は難しいと思います。近年ではロートとジェンタがブルガリに買収されましたがブルガリは両ブランドを再構築し、もっと良いブランドにして行くと思います。
グループ企業になると確かに供給し難くなるメーカーも出てくるでしょうが、我が社は95%まで自社で生産しておりますので問題はございません。』
『それと、他社では、海に潜ったり、空を飛んだり、ゴルフをしたりして宣伝広告費にお金を掛けておられますが私達は現在まで技術面 での開発投資や物作り掛けて来ましたし、これからもそれは変わりません。』
と言うような、物作りに対してのマニュファクチュールである姿勢が感じられました。

そして、我々正規販売店の質問時間が回って来まして、
Q『現在ブルガリ社がGPMの株の一部を持っているとのことですが、その点については?』

A『1995年までGPMの会社の一部の株を所有しておりましたがブルガリ社が売りたいと言うのでしたので我々が買い戻しました。しかし、現在もブルガリの高級ラインにはCal.GP3000やテゥ-ルビヨンのムーブメントを供給しておりお互いに良い関係です。』
と具体的にブルガリ社との関係もお聞き出来ました。

Q『デュボアデプラッツ社がどのような会社であるかと、ソ-ウィンドーグループまたはGPM社との関係をお聞かせ頂けますか?』
という質問に、

A『デュボアデプラッツ社はクロノグラフのコンサルティングやチューニングを行っている会社です。その他には、ミニッツリピーターなどのニューニングも行っており、バセロン・コンスタンチンやジャガー・ルクルトやパテック・フィリップなどにも携わっております。我が社のモデルにも一部あり、コンサルティング会社として良い関係です。』

そして次に、ビギンの編集部の方から
Q『かつてブライトリングのクロノマットのデザインも手掛けられたとお聞きしておりますが、その他ではどのようなメーカーのモデルをデザインされましたか?』
の質問には

A『それは他社の企業的企画内の事ですのでお答え出来ません。』
でした。

そして最も気になる、来年のモデルを聞ければと思い色々と聞いて試みました。
Q『最近では、レトログラードを搭載したモデルやムーンフェイズのモデルが他社では色々発表されていますがジラ-ル・ペルゴとしてはそのようなモデルを出される予定はございますか?』

A『レトログラードはスイスのある一社が殆ど引き受けて作っております。我々としては、マーケティング調査をして必要性があればレトログラードもムーンフェイズも来年にでもリリースは可能です。ちなみに来年のジュネーブサロンにムーンフェイズのモデルは出します。それと近年他社ではマニュアルムーブメントのリリースもございますが我が社でも将来的には発表する予定です。』
と言う解答に、 来年のモデルをもっと聞き出そうと色々とみんなで聞きました。

Q『シーホークというダイバーのモデルがございましたが、その後継機モデルなどの予定はございますでしょうか?』
の質問には

A『ダイバーズモデルは来年発表する予定です。』
とのことでした。

そしてもっと訪ねようと思ったところでこの内容に付きましては来年のジュネーブサロンでお会いした時に。とあともう少しでした。そして、修理などのアフターフォローに付きましては

A『アンティークなどの真の意味でのコレクションの修理などは日数と金額はかなり掛かりますがその点ご理解等頂ければ修理いたします。それらの時計に携わる時計師はテゥ-ルビヨンのチームにおりますマイスターです。』

そして、最後にマカルーソ氏が
『どうか他社の工場とGP社の工場と比べて下さい。ジュネーブサロンの時にでもお越し頂ければ御案内させて頂きます。』
と、工場のオープンな姿勢であると言うことと、真の意味でのマニュファクチュールメーカーであると言うことを述べておられました。

gp_meeting.jpgそして『たくさんの質問に正直驚いておりますが、しかしこれだけの質問を頂くことに喜びも感じております。そして、みなさんとこのようにコミニュケーションの場をお持ち頂きましてありがとうございました。』
とマカルーソ氏が最後に挨拶をされて終了致しました。

12:45~16:00までで15分程の休憩があり約4時間程のミーティングというよりはやはり来年のモデルを少しでも聞ければとみなさん(正規取り扱い店さん)も思っておられたのではないでしょうか。

そして、最後にまたまた記念写真をパシャッ。でした。
左からトラデマジャパン(株)代表取締役の萩原 澄夫氏と真ん中が私こと小柳で、右側がルイジ・マカルーソ氏です。
またこれからも色々と掲載して行きますので質問やリクエスト等ございましたらどしどしメールを下さい。