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マスターズトーク

“緊急速報-プログレスウォッチ社に異変!”

JETb01.JPG去る7/6(金)ユーロパッション(株)主催の「The Art of Time 2001」の会場に於きましてジャッケ・エトアール社社長のクラウス・ヤコブ氏に直接伺ったところ、「今回の展示会のために日本に到着して、テゥールビヨンや、その他の商品の確認をするために本国にコンタクトを取られたときに、プログレスウォッチ社が倒産したという内容のコメントが返ってきたそうです。詳しいことは解らないそうですが、どうも「プログレスウォッチ社が製造する地板やパーツを製造するときに使用する元の銅と亜鉛からなる真鍮等の供給が止められたそうで、恐らく他社からの大きな圧力を掛けられたのでしょう。」とのことでした。テゥールビヨンに於きましても時計業界内の台風の目でもあったのでしょうが、大手メーカーからすれば「目の上のこぶ」的な存在であったのかもしれません。ましてや今回のようにパワーリザーブやレトログラードの搭載を考慮に入れた3針のベースムーブメントやCal.154と呼ばれるコラムホイール式のクロノグラフを製品としてジャッケ・エトアールのように新たなムーブメントを使用してくるなど我々に取っては益々面白くなってくるであろうと思っていた矢先のことだったのですが、大手メーカーには煙たい存在でもあったのかもしれません。


PROGRESS154.JPG現在テゥ-ルビヨンを搭載する会社は大きく分けて4つのカテゴリーに分けられます。一つ目は、自社で開発製造の出来るジラ-ル・ペルゴ社又はジャガー・ルクルト社ような高級品テゥ-ルビヨン、2つ目はムーブメント・サプライヤー(ヌーベル・レマニア社やルノー・エ・パピ社)から供給されるブレゲ社やオーデマ・ピゲ社であるが、ご存じの通り99年にヌーベル・レマニア社は昨年スゥォッチグループに買収されたため殆どがブレゲ社用に搭載されている感がありまた、ルノー・エ・パピ社はオーデマ・ピゲ社の傘下でもある為にどちらのメーカーもあまり他社には供給され難いようである。或いは、HDG社というムーブメントサプライヤーを買収してマルタ・テゥ-ルビヨンを発表したバセロン・コンスタンチン社のような資本力のあるメーカーは数少ないようである。そして三つ目は、フィリップ・デュフォー氏のデュアルエスケープメント(ダブルエスケープメント)のようなテゥ-ルビヨンとは構造の異なる設計でテゥ-ルビヨン以上に姿勢差を考慮され独自の設計がなされたムーブメントや「ジャン・ダニエル・ニコラス」というブランドで独立される予定のダニエル・ロート氏自身がテゥ-ルビヨンを手掛けるムーブメントか若しくは、フランソワ・ポール・ジュルヌ氏等といった新興メーカーや一部の独立系時計師が自身の製品や他社への供給用に生産する極少量のオリジナルテゥ-ルビヨンである。自社で開発製造も難しく、サプライヤーを買収する資本力もなければサプライヤーと提携することも難しい会社は、四つ目の道であるプログレスウォッチ社のフライング・テゥ-ルビヨンの搭載を選択することになるが、ここで最初に搭載したのがクラウス・ヤコブ氏のジャッケ・エトアール社である。そして、今年発表となった中にゲルト・R・ラング氏率いるクロノスイス社のレギュレータ-・テゥ-ルビヨンやデザイナーであるマークニューソンプロデュースのアイクポッド社のヘミポッドテゥ-ルビヨンやヨルク・シャウア-氏のザイトマシーネというモデル等次々に搭載されて来ました。中でも、より独自性を押し出しているのはクロノスイスのレギュレーター・テゥ-ルビヨンでは無いかと思います。テゥ-ルビヨンゲージや穴石部のシャトン等にもそれが感じられると思います。 しかし、やっと日の目を見ようとした矢先、とても悲しい出来事のように思います。これならまだ買収される方が良かったのに、と・・・。これからどうなるんでしょうね?みなさんはどう思われます?