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2002年01月17日更新

マスターズトーク

“Peseux7001搭載モデルの比較”

最近手巻き式のスモールセコンドで三針ムーブメントを搭載した腕時計が幾つかリリースされていますが、今回はプゾ-(ETA/Peseux)7001と言うベースムーブメントを搭載しているノモスに注目してみたいと思います。

現在ノモスの基本仕様としては、3気圧防水(タンジェントスポーツ、タンジェントスポーツデイトが10気圧防水)、サファイヤガラス、巻き上げ持続時間が45時間の17石、21600振動/hで、テトラ K18 ゴールド、タンジェントスポーツ、タンジェントスポーツデイト、そしてタンジェントプラチナには秒針停止装置が搭載されております。

それでは、ノモスに搭載されているETA/Peseux7001のムーブメントについてTISSOT(ティソ)PORT1925に搭載されているETA/Peseux7001と、そしてもう一つゼニス エリートハンドワインディングシリーズに搭載されている巻き上げ持続時間50時間以上の20石、28800振動/hのCal.650ムーブメントの調速機とをそれぞれ比較してみたいと思います。

それぞれの赤い丸印の付けた部分の調速機構である緩急機の形状に注目して頂きたいと思います。
まず、 シルバー色にロジウムメッキされたノモス テトラエキスポシースルーバックモデルを【1】
そして、銅と亜鉛からなる真鍮色がそのままのノモス ラドゥウィック171-W2シースルーバックモデルを【2】
そして、1925本限定生産のティソポルト1925モデルを【3】
そして最後に三針スモールセコンドモデルのゼニス エリートを【4】とします。

nomos_tetraexpo_hikaku01.jpgnomos_ludwig_hikaku01.jpgtissot_porto_hikaku01.jpgzenith_elite_hikaku01.jpg


1,2,3は同じETA/Peseux7001のベースムーブメントですが、青い矢印で示した緩急機の形状がまったく違う事に気付かれると思います。


ティソポルト1925である【3】はクロノメーター検定をパスしたモデルであるのに対し、ノモスの緩急機は、より微調整が出来る機構に変更されている事が伺えます。
しかしこのように変更されているにもかかわらず、あえてクロノメーター検定を取得せずにそれ以上の精度を出せる機構にしてある所もドイツ職人らしい時計のあらわれでもあると思います。

【4】にも上げましたコストパフォーマンスが高いことでも有名なゼニスのエリートムーブメントと、それぞれ【1】や【2】の調速機構が非常によく似た形状の微調整ネジであることもお解り頂けると思います。

今回このように比較したのは、「な~んだ、エタの機械か!」と侮ることなかれ!と思うからなのです。

例えばそれはクロノグラフのムーブメントついても同じ事が言えると思います。
確かに最近のクロノグラフのムーブメントでは頻繁に(バルジュー)Valjoux7750をよく見かけます。
しかし、それはあくまでもベースムーブメントであって、そのベースムーブメントにどれだけ各メーカーがオリジナル性、いわゆる改良やチューニングを施しているかに掛かってくると思います。そのような所も見て頂ければと思います。

決して「このメーカーだからいいんだろう!」ではなく「このメーカーはどこまで改良しているのかな?」と見るのも、そのメーカーの良さをもっともっと知って行くことに繋るのではないでしょうか?