koanagi-logo.jpg

button_top-g.pngbutton_top-g.pngbutton_jewelry01.pngbutton_jewelry01.pngbutton_watch01.pngbutton_watch01.pngbutton_eyewear01.pngbutton_eyewear01.pngbutton_asking01.pngbutton_asking01.pngbutton_shop01.pngbutton_shop01.pngbutton_contact01.pngbutton_contact01.pngbutton_blog01.pngbutton_blog01.pngbutton_end.png

2003年05月25日更新

-小柳時計店 バーゼル紀行-その1

マスターズトークスペシャル
-小柳時計店 バーゼル紀行-

2003basel_01.jpg今年の出発に際して多くの方々からの情報を頂き現地での状況や、昨今のイラク情勢、また中国や香港などで大発生しております原因不明のSARS(サーズ)感染肺炎などのこともあり大変みなさまにご心配頂きましたこと、またこのように無事帰国出来ました事も含めましてまず心より感謝し、お礼申し上げます。


今回の目的はもちろん各メーカーの新作商品の確認検討及び発注ですが、第一の目的は老舗高級時計宝飾メーカーである【ハリー・ウィンストン】から今年発表されます【オーパス3】[photo02][photo03]を手掛けたAHCI独立時計師アカデミーの1人“Vianney・Halter(ヴィアネイ・ハルター)”[photo04][photo05]の取り扱いについてと、スイスジュラ渓谷のビエンヌの隣の町イヴェルドンより単線の電車で約50分山岳に向けて走る標高約2000mにあるサント・コア(サン・クロア)という人口約2000人の町にあるヴィアネイ・ハルターの工房を訪れることにありました。
これについては、後に詳しく掲載させて頂きます。
2003basel_02.jpgphoto022003basel_03.jpgphoto032003basel_04.jpgphoto042003basel_05.jpgphoto05


まず、今回の新作について興味深いモデルについて掲載させて頂きます。
国内でも一番人気の高いロレックスのSSモデルサブマリーナにグリーンベゼルのロレックス オイスター50周年モデルがリリースされました。[photo06]
2003basel_06.jpgphoto06
良く確認しないと解りにくいですが、ベゼルだけでなくダイアルや針についても視認性を考慮しドットも少し大きくなり、針も少し太くなりました。

パテック・フィリップも10日間パワーリザーブのトゥールビヨンを発表するなど精力的なメーカーも多々見られました。
今年は、コンプリケーションモデルを発表するメーカーと昨今の“デカ・アツ”ブームの影響でしょうか、大きくて分厚いケースのモデルを発表するメーカーが目立っていたようです。

毎回1階のまん中の大スペースで発表するスォッチグループや、今年は昨年の日本庭園ではなく色々な色石でロレックスの機械の機構である両受けのテンプと脱進機をイメージした庭をブースとブースの間に設けたロレックスなど、相変わらずの賑わいはあったようです。[photo07][photo08]
2003basel_07.jpgphoto072003basel_08.jpgphoto08有名な各メーカーはそれぞれのプレス関係の方々もこられていましたので、恐らく雑誌等で掲載されることと思いますので、こちらではもう少し違った内容を掲載したいと思います。

私自身興味のあるフロアはどちらかと言うと、巨大ブースを構える大手メーカーよりも、まだ日本ではあまり知られていないメーカーが集まる“ホール5”という奥にある中2階のフロアスペースで、そこにはもちろんアカデミーのブースもあり、その他では正式には国内にまだまだ発表されていないメーカーも出展しています。その中のひとつ、【クロード・メイラン】という小規模乍ら、オールドムーブメントのルートを確保しているメーカーで、今回これについても非常に興味深い紹介をさせて頂けると思いますのでお楽しみ下さい。


初日の4/3にまず訪れましたブースは、出発前よりご招待頂いておりましたエベル【EBEL】です。
国内ではあまり人気の芳しく無いブランドと思われがちですが、“時の建築家”と賞賛されるに相応しいエベルクォリティを維持し続けているメーカーです。

当店では現在展開はしておりませんが、昨年暮れにエベルのパーペチュアルカレンダークロノグラフ[photo09](当ホームページのマスターズトークNo.15にて掲載)が国内に3本のみ入荷し、そのうちの1本を当店へ如何でしょうか?というお話を頂いたのがきっかけで、今回のバーゼルフェアでの新作拝見もと思い伺いました。
 まずエベルでメカニカルラインのフラッグシップモデル“1911パーペチュアルカレンダークロノグラフ”でもリリースされておりますシリーズに今回は“1911Chronograph XXL”というケースサイズを44mmにサイズUPし、従来よりの自社キャリバーCal.137を搭載し、以前には無かったブラックダイヤルにホワイトのカウンターで、従来の流線形ラインのケースに、より男性的な要素をミックスしたモデルになっておりました。[photo10]
2003basel_09.jpgphoto092003basel_10.jpgphoto10


また、こちらも従来には無かった直系44mmにスクエアケースのセンターセコンドモデル“1911カレ”を発表しました。[photo11]
2003basel_11.jpgphoto112003basel_12.jpgphoto12
最後ですが、今までに無いケースデザインの直系44mmケース“タラワ”というトノーとスクエアの間のような変型ケースのシリーズも発表しました。[photo12]
また、機械式のラインは勿論、従来のハイジュエリーのラインも充実させ広告についても香港のトップスター“ケリー・チャン”を起用し、アジアマーケットへの認知の向上にと方向性も新たな展開を見せていました。




次ぎにノモス【NOMOS】です。
今年のノモスはパワーリザーブインジケーター付きのモデルを発表致しました。しかもこのモデルには昨年発表になった3/4プレートのムーブメントを使用しており、また角穴車(ラチェット車)は以前のセンター1本の受けネジではなく、より強度面等を考慮された3本のスクリューで固定するなど、かなりの変更が行なわれていました。[photo13]
2003basel_13.jpgphoto13
このパワーリザーブの巻き上げ機構は少し変わっており、リューズで巻き上げて行くと円形のインジケーター部全体が回転しながら扇状のインジケーターが黒く変わって行き、解けて行く時はインジケーターだけが白く変わって行くという、ユリス・ナルダンのユリス1の機構に似ています。
しかもベースムーブメントであるプゾーCal.7001の厚さを変えることなく現行タンジェントのケースと同サイズに納めるなど地味乍ら新しい機構を搭載しての発表でした。


2003basel_14.jpgphoto142003basel_15.jpgphoto15次に、このメーカーもまだ日本での正規代理店がないのですが、【Blu】[photo14][photo15]というメーカーです。
こちらはAHCIアカデミーの1人で昨年ゴールドファイルの作品を手掛ける独立時計師である“ベルンハルト・レデーラー”の開発したムーブメントを搭載するメーカーです。
恐らく近い将来日本の大手代理店が手掛ける事になると思いますのでこれからの展開が楽しみです。
また、このブランド以外でもサイクロスというブランドも違う日本大手代理店が扱われることとなるでしょう。

今回はポール・ピコの日本総代理店である(株)ホッタの方々に大変お世話になり一日会場内を廻ると大変疲れますので、そのたびにお邪魔してこぶ茶を頂いたり、おかきを頂いたりと、他のメーカーの商談が終わる度に休息を摂らせて頂いておりました。本当にありがとうございました。
ということで、次はポール・ピコ【Paul Picot】です。

2003basel_16.jpgphoto162003basel_17.jpgphoto172003basel_18.jpgphoto17今年はジェントルマンシリーズにレギュレーターモデル[photo16]とセンターセコンドモデルのクラシック[photo17]というラインが追加発表になりました。シンプルなクラッシックシリーズはダイアルも綺麗でアイボリーとグレーとブラックでそれぞれ今までに無い風合いを醸し出しており、なかなか落ち着いた雰囲気のモデルです。
価格も、この仕上げに対して最近では控えめの¥200,000になる予定です。

その他ではマジェスティックシリーズというコンプリケーションラインが発表になりました。
トノー型でラトラパンテ機構搭載モデルとパワーリザーブインジケーター搭載モデルとトリプルカレンダーGMTムーンフェイズ搭載モデルのマジェスティックグランドトノー3部作がリリースされました。SSモデルはパワーリザーブモデルとトリプルカレンダーGMTムーンフェイズモデルのみで各¥750,000と¥850,000になる予定で、[photo18]WGケースのラトラパンテモデルが¥2,900,000のトップモデルになります。

2003basel_18_5.jpg
今年もポール・ピコはロープライスからハイエンドのシリーズまで幅広いモデルを発表するなど元気なメーカーの一つで、国内でも正規取り扱い開始から一度も価格改定をせずに販売している日本総代理店の(株)ホッタとしても内外価格差の変動が圧迫されているのでかなり厳しいそうですが、われわれとしては非常にユーザー思いでありがたいと思います。そしてそのような内容をポール・ピコ社社長であるマリオ・ボイオッキ氏にお伝えして、『これからもがんばって下さい!』と握手を交わし一緒に記念写真を取りました。

-小柳時計店 バーゼル紀行-その2

マスターズトークスペシャル
-小柳時計店 バーゼル紀行-

次にダービー&シャルデンブラン【Dubey&Schaldenbrand】です。
今年は一昨年とは違い倍の大きさになったブースでの商談でした。今年はゲオルグ・ダービーさんはお越しになられなかったようです。少し楽しみにしておりましたが、やはりご高齢ということだからなのでしょうか、仕方がありません。
2003basel_19.jpgphoto19と言う訳ではございませんがそれでも忙しそうにしておられる中、2年ぶりの再開を記念してシネッテ・ロベールさんとご一緒に写真を撮りました。[photo19]
ダービー&シャルデンブランについては前回マスターズトークのプレ・バーゼルでお伝えさせて頂きましたが、正式なモデル名と価格が決まりました。


2003basel_20.jpgphoto202003basel_21.jpgphoto212003basel_22.jpgphoto222003basel_23.jpgphoto23


まずはスピラールII(仮称)とマスターズトークでお伝えしておりましたが、正式発表では【スピラール・スプリットセコンド】[photo20]で、モデル名の通りインデックスモビーレのようなスプリットセコンドです。価格は¥870,000と、スプリットセコンドクロノグラフとしてはかなり魅力的な設定です。

その他では昨年発表したアエロディーン ビンテージカプリスの第2段で、カレコンブレのケースを用いたヴンテージ・カプリス【カプリス03】[photo21][photo22]で昨年のヴィンテージシリーズより限定個数も少なくSSモデルが黒、青、白合計で250本で、各¥400,000です。またPGモデルが同色のダイアルで合計50本、各¥730,000の世界限定です。リューズはアエロディーン ビンテージカプリス同様9時位置に納まっています。

次に今年のもう一つの注目モデルが、【アエロディーン・レディースター】[photo23]です。
このモデルは1960年代のデッドストックのETA社製Cal.2685のムーブメントにムーンフェイズとポインターデイトを付加させたモデルで、SSモデルが黒とシルバーダイヤルで350本、PGモデルが同色ダイアルで75本です。価格はSSモデルが各¥360,000でPGモデルが各¥680,000とかなりリーズナブルな設定になっております。

2003basel_24.jpgphoto24次はこれも前回のマスターズトークでお伝えさせて頂いておりました【アエロクロノ】[photo24]です。
現行アエロディーンとほぼ同サイズのケースに2002年度にETA社より発表になったデイト付き9時位置スモールセコンド、横三目クロノグラフムーブメントCal.2094を搭載したモデルで、他のメーカーでも最近の女性用高級クロノグラフにも繁用されている業界内でも定評のある機械です。
恐らくスウォッチグループ内以外でもこのレディース用クロノグラフムーブメントはかなり使われることになるでしょう。

話を戻して、このアエロクロノのモデルとしてはブラックとシルバー2種類のダイヤルにギョーシェ模様SSケースでストラップタイプが¥540,000でブレスレットタイプが¥560,000です。
今回のオールドストックムーブメントを使用したモデルとしては、アエロディーン・レディースターという女性用のサイズだけで紳士用サイズのリリースが無かったので来年は紳士用モデルのリリースを期待したいです。

次にゼニス【ZENITH】です。
ゼニス社社長のティエリー・ナタフ氏とは今年の始めに東京パーク・ハイアットで開催されたゼニス プレ・バーゼルフェアでもお会いしたばかりだったので、“Oh-Mr.Nataf!!~Oh-Mr.Koyanagi!!~”って言う具合で再開を果たしました。
こちらも前々回のマスターズトークのゼニス・プレバーゼルでお伝えしておりましたが、全体的な販売予価に大幅なダウンがございました。

2003basel_25.jpgphoto252003basel_26.jpgphoto262003basel_27.jpgphoto27


一番大きな価格変更としましては、【グランドクロノマスターXXT・オープン】[photo25]SSストラップモデルの予価が¥1,270,000でしたが、正式には¥850,000に決まり、追加でブレスレットモデルも発表となりました。こちらの価格は¥950,000です。

また、女性にも評判が高かった直径37.5mmモデルの【クロノマスター・スター】[photo26]についてはSSモデルの予価が¥590,000でしたが¥580,000と、こちらもよりリーズナブルな設定になりまた。

また【グランドポートロワイヤル】[photo27]の角形にパワーリザーブインジケーターを搭載したモデルがクロコダイルストラップでの発表になっておりましたが、ラバーストラップモデルも追加発表するなど、ゼニスとしては今年のMewモデルはラインナップも価格もかなり市場を意識した発表となりました。

初日目は以上のような内容でした。空き時間は他のブースを廻ったりプレスの方と休憩を採ったりと充実の一日で、宿泊地のチューリッヒへ戻る途中、バンホフシュトラッセ(約30年前より東京銀座のショップのウィンドモデルとなったチューリッヒの目貫き通り。)にて遅い夕食を採り、午後11:00頃にホテルへ戻り一日の内容をまとめて“バタン・キュー”状態でした。

翌朝は午前6:00に起床し、朝食を済ますとチューリッヒAM7:35分発の“ICE”(特別急行のような列車)で約50分程揺られるとバーゼルの駅に到着します。そして駅前より出ていますトラム(路面電車)で約10分後メッセに到着します。
2日目と3日目では比較的内容の濃い報告です。

2003basel_28.jpgphoto28まず2日目はクラウス・ヤコブ氏のジャッケ・エトアール【Jacques Etoile】です。
今回クラウス氏はバーゼルには出展せずに店鋪兼工房であるドイツ、ローラッハで新作を紹介するとのことでしたので、クラウス氏自身がメッセバーゼルの会場前まで彼の運転するメルセデスで迎えに来てくれました。[photo28]


2003basel_29.jpgphoto29地図を見ればお分かり頂けると思いますが、スイスのバーゼルとドイツのローラッハはお互いが国境を挟んで隣通しの街なので、バーゼルから車で約20分も走ればローラッハの街に到着します。[photo29]


2003basel_30.jpgphoto30クラウス氏の車中“旭時計店”の三島さんとご子息の勤也くんと一緒だったので、アカデミーでの新しい方の新機構の話題やもちろんクラウス氏自身の新作の話しなど、話しをしている内に到着しました。そして彼のショップ兼工房にお邪魔すると、彼のお父さんとお母さんがとても嬉しそうに出迎えてくれました。クラウス氏とは何度も会っていたのですが、御両親とは初めてだったのでお父さんもカメラを持ち出してこられては、何度もシャッターを押しておられました。[photo30]


2003basel_31.jpgphoto28まず彼が案内してくれたのは現在使用している工房で、当然ショップへこられるお客さまの修理もしているので、[photo31]その現状を拝せて貰い、ふと修理デスクの上を見ると彼がハーレーダビッドソンに跨がっている大きな写真が飾ってあり、クラウス氏に聞いてみると『これは2年前にアメリカへ自分のハーレーを持って行き、横断した時の写真なんだよ!バイクが好きなんで、時間を見つけてはバイクを乗っているんだ!』って語ってくれました。で、私が『この時は2~3ヶ月くらい掛かったの?』って聞くと『NO!NO!2週間だよ!結構ヘビーだったけど、楽しかったよ。』ってとても嬉しそうに語ってくれました。


2003basel_32.jpgphoto28色々と話していると商談の時間が無くなりかけたので新作の商品を見せて貰う旨を告げ、新作の紹介を受けました。
今回も何型か新作はリリースになりました。
個人的に面白いのは1950年代のユニタスCal.6376のベースムーブメントを使ったシースルーバックモデルが価格的にも非常に魅力的で予価が¥180,000と比較的リーズナブルでした。[photo32]


2003basel_33.jpgphoto33その他では、現行モデルでも使用しておりますユニタスCal.6498のベースムーブメントにシャトン受けを付けブルースチールで、そのシャトンを3方より止めるというドイツザクセン地方の手法を取り入れた“Lisabon Saximus”リスボン サクシマスというモデルが発表になりました。[photo33]


2003basel_34.jpgphoto342003basel_35.jpgphoto352003basel_36.jpgphoto36


こちらは手法も凝らしている為、予価としては¥580,000でした。その他では“ヴァルジューインペリアルオートマチック”というヴァルジュー23インペリアルの風合いを継承してヴァルジュー7750ベースムーブメントの6時位置の12時間積算系を取り除き、イメージをよりクラシカルな雰囲気にしたモデルもリリースされました。[photo34]予価は¥450,000です。勿論ですが、プログレスウォッチ社製ベースムーブメントのフフライングトゥールビヨンも通常ラインとなりました。
掲載画像の他にもダイアルのアイテムがあるそうです。[photo35][photo36]
予価は¥3,100,000です。

2003basel_37.jpgphoto37一通り新作を見せて頂いてからクラウスが『面白いものを見せてあげるよ!』って言ってヴィーナスインペリアルのPGモデルを持って来てくれました。しかし、何か違うなぁ?と思っているとクラウスが『Ferdinandって入れてあるだろ。知ってるかい?』って聞かれたので、もしやと思い『これってポルシェ社3代目社長兼ポルシェデザイン社社長の、あのフェルディナンド・アレクサンダー・ポルシェの特注品なの?』って聞くと、にっこり笑って『そうそう!NO.1って入ってるだろう。今、それを作っているところなんだ。もうすぐ出来上がるんだ。』と言い乍ら見せてくれました。[photo37]


2003basel_38.jpgphoto382003basel_39.jpgphoto39一通り新作等を見せて貰ってから、『個人的な話しなんですが、クラウスのコレクションでミネルバは無いですか?』って聞くと『Oh~!OK!OK!』といって、奥の金庫よりヴァルジューCal.23搭載のミネルバを2本とヴァルジューCal.72搭載のミネルバを1本、の計3本を奥の工房より持ってきてくれました。ず~っと眺めてから少し考えて、『このヴァルジューCal.23を1本とヴァジューCal.72を1本譲って貰えない?』って聞くと、快くOK!してくれました。そして、その時計の購入記念にと写真を一緒に撮り、[photo38]“For My Friend ”“Klaus Jakob Lorrach 5.4.2003”とサインした彼の名刺も付けてくれました。[photo39]


2003basel_40.jpgphoto40クラウス氏の店内でもう一つ気になったのが、“UNION”[photo40]という現在はスウォッチグループの中の一つのブランドで、国内では“グラスヒュッテ オリジナル”が展開されているので現在展開はしておりませんが、仕上げそのものはグラスヒュッテ オリジナルとほぼ同じで、調速機だけが裏から覗ける3/4プレートや、またシャトン受けを3本の青焼きネジにて固定されたドイツ独特の仕上げが施されており、思わずクラウスに『これも売ってほしいっ!』って言いそうになりましたが、また来訪する口実として今回は諦めることにしました。


2003basel_41.jpgphoto41そんなことをしている間に3時間くらいがあっと言う間に過ぎてしまい、もうバーゼルのメッセ会場へ戻らないといけない時間となりましたので、最後にクラウスのお父さんとお母さんとクラウスと私とで記念写真を撮り、お父さんとお母さんに『また来ます!』と告げ名残惜しいお店を後にし、またクラウスにバーゼル会場前まで送ってもらいました。[photo41]

もうとっくにお昼も過ぎていましたので、お腹もぺこぺこになり会場内のスタンドカフェで簡単な食事を採り、次のブースへと向かいました。

-小柳時計店 バーゼル紀行-その3

マスターズトークスペシャル
-小柳時計店 バーゼル紀行-

次にジン【Sinn】です。
2003basel_42.jpgphoto42ジンのブースに付くとジン社社長のローター・シュミット氏とPX(株)の当店担当の方が出迎えて下さり、挨拶を交わすと草々にブース内へ案内頂きました。[photo42]
シュミット氏とも一昨年にお会いしておりましたので、先程ジャッケ・エトアールのクラウスのショップであるローラッハに行って来たことを話すと、『彼は腕の良い時計師だよ。以前に私が持っていたオールドのムーブメントを彼にたくさん譲ったこともあったんだ。現在彼もSUGのケースを使っているが、彼のブランドのケースも私から買っているんだよ。彼も自分のショップでジンを売ってるだろ。昔から彼とは古い付き合いなんだよ!』って気さくに話してくれました。

そして、その他色々と話しを伺っておりましたが、だんだん時間も無くなって来たので、シュミット氏より直接今回の新作の内容を説明して貰いました。
それによりますと今回Sinnは、アンクルの出爪と入り爪に使うオイルに研究の焦点を当て、オイルを使わなくても良い爪、ディアパル(ダイヤモンドパレットの略)という特殊な素材を使うことで爪石の素材事態を向上させることに成功したそうです。また、ガンギ車においてもダイヤモンドとシリコンを合わせて、ガンギ車事体にしみ込ませた浸炭(しんたん)技術の開発も発表されました。
これにより爪石の摩擦をかなり軽減出来き、オーバーホールのインターバルを飛躍的に延ばす事が出来ると言うことで、今回この発表に関してスォッチグループであるETA社が権利を買いに来たそうですが、Sinn社社長であるローター・シュミット氏はこれを断ったそうです。[photo43]
2003basel_43.jpgphoto432003basel_44.jpgphoto44
また、ケースにおいても“テギメント”というケース表面に窒素をしみ込ませる新しい加工技術も開発したそうです。それによりケース自体が非常に堅くなり、傷も付き難くケース内の微量な科学物質も出てこない為、今後この技術をSinn756より使用して行く予定だそうです。[photo44]

その他の詳しい詳細につきましてはのちの掲載を検討しておりますが、その他以外の事や、これらのこれからの展開などはシュミット氏の頭の中だと思いますので、今年9月か10月頃シュミット氏を当店にお迎えしてのイベントを企画中ですので、その時にでも直接みなさまからお尋ね頂ける機会を持たせて頂きたいと思っております。詳しい内容に関するご質問や参加ご希望については下記アドレスよりお問い合わせ下さい。
尚、多数の場合は抽選とさせて頂きますので、その点につきましても予めご了承下さいませ。
sinn@koyanagi-tokei.com


2003basel_45.jpgphoto452003basel_46.jpgphoto46またそれ以外にはみなさまも気になるレマニア5100の後継ムーブメントについてですが、これについても開発に成功したそうで、ヴァルジュー7750のベースムーブメントでレマニア5100と同じく時分針や1分間積算計と同軸のセンターに60分積算計を搭載した自社開発ムーブメント【Cal.SZO1】が発表になり、このムーブメントは後に142シリーズからの搭載が予定されているそうですが、まだ発売時期等は未定だそうです。恐らく年内入荷分より搭載の可能性があると思います。[photo45][photo46]


2003basel_47.jpgphoto472003basel_48.jpgphoto48もちろんNewモデルもリリースされ生産終了になった903.ST.GLやST.GL24の後継機種として現行で発売されている903シリーズにホワイトダイヤルとブラックダイヤルでそれぞれブレスレットモデルも発表になり、[photo47]その他では、秋頃発売予定のSinn656をベースに24時間針(UTC針)を搭載した40mmケースの【Sinn856】というモデルや、またそれ以外では6000シリーズの同型機種でアラーム機能搭載のモデルも発表になり、[photo48]今回はジン社独自の開発が目立った発表やらそれに対するNewモデル追加など内容の濃いSinnのブースでした。

その後は、ジンのブースに来る前に少し時間がありましたので、“ホール5”の2階を廻っておりますと冒頭で少し述べたクロード・メイラン【CLAUDE MEYLAN】と言うオールドムーブメントを使用した小規模乍ら興味深いモデルを展示していましたので、ちょうどブース前に立っておられた女性の方に“この時計を見せて欲しい”というと快くブース内へ案内してくれました。こう言ったブースでは特にアポイントについては設けておられ無いので、比較的聞き易いのも嬉しいところです。

実はジンのブースに行く前に少し伺っていたのですが、時間が無くなって来たので『また後で来ます!』と告げそのブースを後にしたのでした。

2003basel_49.jpgphoto492003basel_50.jpgphoto50その内容もローター・シュミット氏に話しますと、『あ~、その時計メーカーは家族でしているところだよ。そこの社長さんも機械には結構詳しく、“このムーブメントなら○○が持っている”って言って持っている人を良く知っているよ!結構なお歳だが、現役だよ。奥さんがマネージメントをしていて、娘さんが接客をしているんだ。私も知り合いだから一緒に行ってあげるよ!』ってシュミット氏が付いて行ってくれました。そして、シュミット氏に少し口聞きをして貰いその後、色々と時計を見せて頂きました。最初に見せてもらったのが、Valjoux23“ヴァルジュー23”搭載のスケルトンモデルのシースルーバックモデルでした。[photo49][photo50]


2003basel_51.jpgphoto512003basel_52.jpg52photo48このモデルは非常に綺麗なエングレーヴィングが施されており、またパーツの面取りまできっちりと採られておりしまた。そしてその隣にあったのが、今回発注を掛けましたValjoux88“ヴァルジュー88”搭載のモデルです。[photo51][photo52]

こちらは現在当店でも取り扱っておりますジャッケ・エトアールでクラウス氏がリリースしておりますルクソール88や現在のゲルト・R・ラング氏が再建させる以前、嘗てのクロノスイスが供給を受けていた、現在は石岡商会さんが輸入され大安堂さんが販売しておられます“アルフレッド・ロシャー”昔の【Rochat&Fils】でも販売しておられますモデルとも同じで、正直『これも同じかなあ?』なんて思い色々伺っておりますと、『このモデルはエングレーヴィングしてあるが、エングレーヴィングなしも3ヶ月程待って貰えば出来るよ。勿論ちゃんと面取りは施されてあります!』そして驚いたのが『もし要望であれば1本からでもオリジナルのロゴも幾らでも入れれますよ!代金もそんなに掛かりませんよ!一型500CHF(日本円で約48000円)位ですよ。』って言われ、もしかしたらこのような形で他のメーカーのオリジナルが出来たのでは?と思い乍ら見ておりました。

今回私がオーダーしたモデルは現在日本に輸入されているどのモデルとも違うところが数カ所ございます。それはケースが18金ホワイトゴールドのモデルであること、ポインターデイトの表示針が矢印であること、時分針がブルースチールのリーフハンドであること、ムーンフェイズにちゃんと顔が描かれていること、そしてムーブメントの時板や受け板自体にロジュームコートしてもらうこと等たくさんの変更点がありトータルのバランスとしてとても整ったモデルであると思います。
店頭では今までジャッケ・エトアールルクソール88の18金イエローゴールドのケースしかございませんでしたが、これでホワイトゴールドのモデルも御覧頂けると思います。

しかもこのメーカーに関しては輸入代理店はございませんので直接の輸入となり、価格的にもかなり押さえられそして基本的には宣伝広告費を掛けずに当店のHPのみでの告知をと思っておりますので、実売を90万円台でと考えております。恐らくこれが2~3年前の輸入なら70万円台後半~80万円台前半で販売出来たかもしれませんが、これから先を考えますと高騰するであろうことは容易に考えられるのではとも思っております。
のちらの時計関するご質問及びご注文は下記アドレスよりお問い合わせ下さいませ。
claude@koyanagi-tokei.com

2003basel_53.jpgphoto53またこのモデル以外で興味深いモデルとして、殆ど国内に入荷していないValjoux90VZSCL“ヴァルジュー90VZSCL”という最終製造年が1963年の時分秒針とそれ以外に月、曜日、日とムーンフェイズ表示の付いたデッドストックムーブメントで、“クロード・メイラン”のオーナー曰く『元々このムーブメントの生産個数も極端に少なく、現在でも殆ど残っていない為30本分だけの市販可能なムーブメントのみで、後は製品としては出ないでしょう。』とのことでした。[photo53]

今回こちらのモデルはオーダーしなかったのですが、改めて検討する予定ですので決まり次第“トピックス”に告知させて頂きます。

-小柳時計店 バーゼル紀行-その4

マスターズトークスペシャル
-小柳時計店 バーゼル紀行-

本日でバーゼルも4日目になりました。
4月6日はバーゼル市内のメッセ会場より少しはずれのカジノスタッドという特設会場で日曜日に開催される骨董市で前回は時間の都合上行けなかったので、今回はお客さまより『○○○のこんなものが有ったら買って来て!』とか『○○○のムーブメントを搭載した○○○なんか有ったら買って来て!』などの依頼を頂いておりましたので、その口実を元に色々と物色しておりました。本音は自分自身の“私物用時計”を探すのが目的ではあったのですが、先に頼まれていた時計を探すのに時間が掛かり結局自身の“私物用時計”はあまり見れませんでした。

2003basel_54.jpgphoto542003basel_55.jpgphoto552003basel_56.jpgphoto56


しかし、ミネルバのワンプッシュクロノやロンジンの13ZN搭載モデルや無銘のスワンネックのチラネジ付きでとても綺麗なポケットウォッチなどもあり、欲しいもので一杯でした。[photo54][photo55]
またゼニスのコンベンションやセミナーなどでもお会いしておりました、大安堂の栗崎さんにも会場内でお会いしましたので『この会場内で○○○のムーブメント搭載モデルを探してるんですが、見られなかったですか?』ってお訪ねしたんですが、さすがに『まだそんなに古いモデルでは無いんで見なかったよ。』って言いながらでも一緒に探して貰ったんですがやはり無かったので次回にということで今回は諦めました。[photo56]

会場への入場には10CHFを受け付けにて払うと手の甲に赤外線で反応するスタンプを押して貰うとそこからは自由に会場内を出入り出来ます。
その会場内を入るとマイクロメーターや傷見はもちろん、その他色々な工具や旋盤などもあり、あれもこれもとこちらも欲しいものばかりでした。


2003basel_57.jpgphoto57会場内では個人的には殆ど買えず数点でしたが、それでも2、3時間なんてあっと言う間に過ぎてしまいました。
今回骨董市へは先に述べましたヴィアネイ・ハルターの工房へも行く関係から、そちらで時計師として働いておられる日本人男性時計師の小関さんと女性時計師の福沢さんという方と一緒でした。[photo57]私自身、何に使うのか解らない工具や部品取りにされるのでしょう、時計なども求めておられ、“顔”というか『いつでもいいよ!って言ってもお金は受け取ってくれないんだ。』っていいながらその時計を手にされ、私も一緒に会場を後にしました。


2003basel_58.jpgphoto582003basel_59.jpgphoto59骨董市の会場を出ると午後も3時を廻っていたのでお腹も空きバーゼルの会場へと戻る前にパスタのお店で腹ごしらえをして、ヴィアネイ・ハルター出展のアカデミーのブースへと戻って参りましたが、ヴィアネイ自身、ハリー・ウインストンのブースやらアカデミーでの自分のブースやら、はたまたヨーロッパやアメリカ市場の新しいエージェントの取引依頼の商談やらでとてもお疲れのようでした。[photo58]
しかし疲れながらでも笑顔で一緒に写真を撮り、日本語で『ドモアリガトゴザイマス。』って気さくに応えてくれました。[photo59]

そして今日一日一緒でした小関さんや福沢さんにお礼と明日のヴィアネイの工房訪問時間の確認ののち、もう一度アカデミーのブースを廻り、今晩(株)PXの方々より夕食のご招待を頂いておりましたので、またジンのブースへ戻りました。
ジンのブースへ戻りますと、みなさん草々に片付けられ『じゃぁ、もう帰りましょう。もう今日はいいでしょう。早く食事をしながらワインでも…。ね!』というお言葉に、思わず『そ~ですね~!それがイイですねっ!』と私も答えておりました。

それから向かった先は(株)PXの方々始め、プレスの方々も一緒にみなさんが滞在しておられる“リゲルツ”というバーゼルからジュネーブに向かう途中の町で、“ビエンヌ”よりはジュネーブ寄りで“ヌ・シャテル”よりはバーゼル寄りのビエンヌ湖の畔にある小さな町に招待頂きました。[photo60]
そして我々はバーゼル会場を後にし、(株)PXの方の運転する車で一路リゲルツに向かいました。[photo61]
2003basel_60.jpgphoto602003basel_61.jpgphoto61


途中、ブライトリングツアーの方々が良く滞在される“オルテン”という町を過ぎ、[photo62]ETA社の工場が立ち並ぶ町や、ロレックスの本社や新設中の新社屋の前を通り[photo63]“ソロトゥルーン”という街を過ぎ、スウォッチグループの最高責任者である“ニコラス・G・ハイエック氏”の豪邸のようなオフィスやスウォッチの工場やオメガの工場[photo64]やオメガミュージアムなどが立ち並ぶビエンヌの街を過ぎ、リゲルツへと向かいました。
そして到着しますと、早速部屋へと案内して頂き窓から眺める屋外の景色には、目の前がビエンヌ湖で後ろは一面ぶどう畑の山が連なり、昨日まで滞在していましたチューリヒとは対称的でとても静かな、空気の澄んだ大変気持ちの良い町でした。[photo65]
2003basel_62.jpgphoto622003basel_63.jpgphoto632003basel_64.jpgphoto642003basel_70.jpgphoto65


2003basel_66.jpgphoto662003basel_67.jpgphoto674/6のこの日滞在のホテルは、こちらの町にある地元の方かバーゼル市内より知った方がこられるくらいで、殆ど他の国よりこられる方はめったに無いという、日本ではペンションのような感じのホテルまで取って頂きました。明日はヴィアネイの工房訪問する話しをしておりましたので、『それならチューリッヒからよりは、リゲルツからの方が早いですよ!』と言って頂いておりましたのでこちらで宿泊することとなりました。[photo66]
ホテル到着後少し町を案内して頂きすばらしい景色に時間を忘れるひとときでした。[photo67]
ホテルに戻ると『今晩は時間を気にせずに呑んで下さい!』とのことばに始まり美味しい料理に地元で採れたスイスワインを頂きながら、相変わらず今年の各メーカーの新作の評論会に花が咲き、大変楽しい時間でした。

4/7の朝を迎えると目の前がリゲルツの駅なのですが、各駅停車の駅なのでビエンヌの駅まで少し戻りビエンヌ駅よりジュネーブ行きの特急【IRインターレギオ】に乗り、ビエンヌ湖とヌ・シャテル湖の畔を走り約30分でイヴェルドンと言う駅に到着しました。そしてイヴェルドンより山岳部の方へ約50分、単線の山間を抜け標高約2000mにある“Ste-Cloix”サント・コアという人口約2000人ののどかな町にあるヴィアネイ・ハルターの工房に到着しました。

2003basel_68.jpgphoto682003basel_69.jpgphoto692003basel_70.jpgphoto702003basel_71.jpgphoto71


到着するとヴィアネイの工房におられる小関さんが車で駅まで迎えに来て下さり、5分程で工房まで案内して貰いました。[photo68]
現在はゴールドファイルの作品の製作[photo69]とその他、大手メーカーからの依頼の作品製作に殆ど費やされているようで、これからはハリー・ウィンストンのオーパス3の製作が入って来ているとの事なので、かなりハードになるそうです。オーパス3の製作本数としてはホワイトゴールドモデルが25本、ピンクゴールドモデルが25本、そしてケースにダイヤモンドをあしらったモデルが25本の合計55本が製作されるそうです。『そうなると、益々Vianney自身の作品が上がって来難くなりますので、ご検討の方はお早めに!』[photo70][photo71]

早速工房内を案内して頂きました。まず1階が部材を切り出す大きな旋盤類や壊れてしまった機材ばかりですが、後にその部品取りとして保管してある部屋や、ロウ付などが出来る彫金室など大きな作業が行なわれており、2階に行くと1階で切り出した真鍮やステンレスや洋銀などを時板のサイズに合わせて削り出す機械や、その削り出した時板に歯車の納まる形に削り出す旋盤機やメッキ室など、その他1階で仕上がった部品が2階での行程でどんどん時計のパーツとして仕上がって行き、そして3階では歯車を削り出したり歯車の刃の調整をしたりと、より精密さを増す作業が行われており、この3階で仕上げや組み立ても行われていました。

2003basel_72.jpgphoto722003basel_73.jpgphoto732003basel_74.jpgphoto742003basel_75.jpgphoto75


約2時間程で一通り工房内を案内して貰い、30分程話しを伺いました。『まだ公開されていませんが…』、と言いながら引き出しの中から『実はヴィアネイはもう4年ほど前からこのように世界最小のトゥールビヨンを作ってるんですよ。』って見せて頂き、『じゃぁ、製品としてはもう直発表されるんですか?』と聞くと『う~んっ、恐らくまだ後4年くらいはこの引き出しの中だと思いますよ。なにせ、ハリーの製作はあるし、ゴールドファイルの製作もあるし、そんな状況なので現在自身のアンティコアやトリオやクラッシックですら製作が遅れていますから、来年とかなんてとても無理だと思いますよ。』といいながら手にしたトゥールビヨンを引き出しに戻されました。これに関しては『写真はちょっと…。』ということでしたので、早く製品化されることを祈り撮影は諦めました。[photo72][photo73][photo74][photo75]

帰りに近くのレストランで少し休憩を採り、『小関さんは独立やアカデミーに入る考えは?』と聞くと少し苦笑いしながら、『いえ、まだまだ。』と控えめな感じでした。そうこうしているうちに電車の時間が来ましたので、また駅まで送って頂き、これからのヴィアネイの商品の入荷の内容を確認の後、またバーゼルのメッセ会場までの帰路に着きました。
バーゼル会場に着くともう閉館真際だったのですが、アカデミーのブースへ戻りヴィアネイに挨拶を済ますと、滞在しておりますチューリッヒまで戻りました。

4/8はもう帰らないと行けませんので、荷物をまとめ午後12時発のスイスエアーにて帰国致しました。
今回もみなさまのおかげで大変充実した日程で、時計師の方々や技術の方々や各メーカーの社長方々と交流を深めることができました。

内容としては長篇になりましたがまだまだ書ききれない内容もたくさんございますので、追加更新の折はまた御一読下さい。
その他、ご質問などございましたら御遠慮なくお問い合わせ下さい。
今年もすばらしい時計達に出会えることを願って…。