2005年04月19日更新

1992当時、世界初のミニッツリピーター付きジャンピングアワーを発表したAUDEMARS PIGUETは、世界のコレクターを驚かせたそうです。

それ以前1930年代から1940年代頃シャンピングアワーのように数字をデジタル表示化にするというアールデコ調が流行しており、当時より数多くのレクタンギュラーモデルのデジタル方式で時刻を表示するというモデルは生産していました。

またミニッツ・リピーターにおいても、オーデマ・ピゲは1世紀以上の実績を持っており、1900年代頃のオーデマ・ピゲ社の半数以上の在庫がミニッツ・リピーターであった記録も残っている程、ミニッツ・リピーターを搭載したモデルを数多く世に送り出してきました。

1992年にバーゼルフェアで発表されたこのモデルは、かつて生産していたムーブメントからの流用ではなく専用に開発されたもので、従来のジャンピングアワー用ムーブメントや、時数、クォーター数、分数を告げるミニッツ・リピーター用キャリバー《Cal.2880》とは異なってはいるものの、リピーターの構造は同じ手法により構成されています。

しかしこのモデルには、今まで以上に一つ一つの部品の小型化が必要でしたが、オーデマ・ピゲ社は各コンポｰネンツの小型化に成功し、直径22.3mm、厚さ5mmという驚異的な小ささの丸型ムーブメントの開発に成功したのです。

これには、18000/hのチラネジ付きモノメタルテンプが搭載されており美しいコート・ド・ジュネーブ仕上げが施されており、非常に美しく澄んだ音色で、オーナーの知りたい時刻をレバー一つで知らせてくれます。

時刻を知らせてくれる時計の中で通称“鳴りモノ”と言われるものがあります。オーナーが知りたい特定の設定した時刻を知らせてくれるアラーム機能を搭載したモデルと、もうひとつは現在の時刻を知りたい時に、レバー一つで、時、分を知らせてくれる“リピーター”と言う機能を搭載した時計とがあります。

アラームウォッチの殆どは、ASシールド社、バルカン社、そしてジャガー・ルクルト社のベースムーブメントが用いられているのが殆どですが、今回のマスターズトークでは、後者の“鳴りモノ”リピーターという機能を搭載したオーデマ・ピゲ社製の時計をご紹介致します。

1885年に初めての懐中時計を製作して以来、オーデマ・ピゲ社の技術の粋を結集して製作した腕時計が1990年に発表されました。

このスペシャルピースは、アワーとクォター・アワー・リピーター(15分打二度打装置)を搭載し、6時位置にスモールセコンドを配したモデルで、2時位置のレバーで、それぞれ自動で時数とクォーターの数を打つようにしたり、正時だけを打つようにしたり、プチ・ソヌリを作動させて正時だけを打つようにしたり、時打ちを鳴らさないようにする事も出来るようになっており、また10時位置のプッシャーでグラン・ソヌリとプチ・ソヌリとは別にアワーとクォーター・アワーの時打ちだけを動かす事が出来るようになっており、 こちらも素晴らしい音色で時を知らせてくれる逸品です。